バンクーバー美術館
2021年10月29日の記事「オノ・ヨーコさんの個展が開催中」でお知らせしていましたが、やっと個展を観に行ってきました。
YOKO ONO: GROWING FREEOM
The instructions of Yoko Ono and The art of John and Yoko
公式サイト:
https://www.vanartgallery.bc.ca/exhibitions/yoko-ono-growing-freedom
美術館はバンクーバー・シティ・センター駅を出た裏手のRobson Squareの一角にあります。West Georgia Streetの方から行くと上記記事のトップ写真にある特大バナーが目につきます。ダウンタウンの喧騒の中にあっても一歩館内に入ると穏やかな空間にストンと入ります。
この美術館は日本の皆さんにお馴染みな画家の展覧会などがよく開催されるようです。今回のオノ・ヨーコさんの個展は会期が半年以上と、何度もリピートできるほどの会期が嬉しいです。
入館について
先月の記事でご紹介したSpring Breakという休暇があったので3月半ばの平日の朝10時の開館時間に入りました。チケットは公式サイトの「BOOK TICKETS」サイトから事前に時間指定して買っておいたのですが、飛び込みでカウンターで買っても構いません。入館時にはワクチン接種証明書の提示が必要でした。これについては今後また制限が変わってくるかと思いますので、行ってみようと思われる方はその都度ご確認ください。
入場料が前出記記事「オノ・ヨーコさんの個展が開催中」の頃と変わっています。相変わらずリーズナブルではありますが、いつまた変更があるかわかりませんので、こちらについてもサイトを確認されることをお勧めします。
入場料(これにGST税が加算されますので支払い額は少し多くなります):
大人 24ドル
シニア(65歳以上) 20ドル
学生(要ID提示) 18ドル
子供(6歳から12歳) 6.50ドル
子供(5歳以下) 無料
ケア・ギバー(障碍をお持ちの方の付き添い) 無料
私は留学生ですし、カレッジからは写真付きの学生証も発行してもらっているので、堂々と学生チケットを購入しました。学生証の提示が必要とサイトに書いてありましたが、実際の入館時に提出を求められることはありませんでした。これはその時のスタッフによるのかもしれませんので、実際に行かれる際には学生証の携帯をお勧めします。
館外での接種証明書チェックのスタッフも、入館する際にQRコード読み取りのスタッフも、とてもフレンドリーでした。とても感じの良い「ハイ、元気?」や「Enjoy!」といったお決まりの挨拶でテンションを上げてくれます。人種やジェンダーもいろいろなスタッフがいて、さすがカナダと感じます。
オノ・ヨーコさんの個展
いよいよオノ・ヨーコさんの個展ギャラリーに入りました。これといった指示は無くどちらから鑑賞して行けば良いのかと戸惑っていると「どちらでも好きな方向から観てくれていいですよ!」とスタッフが声を掛けてくれました。これもまた個人の好きなようにさせてくれるカナダらしさだなと思いました。
朝一番に入ったので私は3人目の入場でした。とても素敵な赤いコートと帽子をお召しの白髪の老婦人と、一眼レフを構えるジャーナリスト風の高齢男性と私。引き続き数人が入って来ましたが皆うまく散らばったせいで他の入館者が全く気にならずゆっくり鑑賞できる環境でした。
真っ白いキャンバスに金槌が取り付けてありました。「Painting To Hammer A Nail」です。「ああ、これが例の釘を打ち付けてくださいという展示ね」と観ていると、「これまでの展示でキャンバスが釘でいっぱいになってしまったので、ちょうど今朝から新しいキャンバスに入れ替えたところよ!Be the first!」とスタッフが声を掛けてくれました。何もない真っ白なキャンバスに躊躇してしまったのですが「せっかくなのだから最初の1本打ち込んじゃえ!」と明るく言ってくれたので、こんなラッキーもそうそう無いことと最初の1本を打ちました。このスタッフがいなければ私は観客が釘を打ち込んでいい体験型展示だとは知らずにそのまま過ぎてしまったことでしょう。ラッキーでした。
その横にはジョン・レノン氏が気に入ってオノ・ヨーコさんを見出した「天井の絵」がありました。別のスタッフが「梯子に登ってごらん!足をしっかり打ち付けてあるから安全だよ!登ったら何が書いてあるか見えるよ!」と声を掛けてくれたので、これもまた登ってみました。他に観客がいなかったので、登って肉眼で観て、写真を撮って、虫眼鏡を構えてまた写真を撮って・・・と一人で梯子に登ったままあれこれ楽しんでしまいました。
こちらの美術館は、基本的に写真は撮り放題、学生が絵のスケッチに来て延々とスケッチしても良いと聞いたことがあります。今回の展示で初めてバンクーバー美術館に来たのですが、客入りもまばらで本当にゆったりと鑑賞できます。若い人たちも其々の解説をじっくり読み、体験型の展示はあれこれ試しながら実に楽しそうに鑑賞していました。
ギャラリー内にはオノ・ヨーコさんの展示のみならず、若手アーティストの作品も展示されていて様々なアート作品が楽しめました。其々が独特のスタイルを持った作品ばかりでしたが、オノ・ヨーコさんのアート作品ともなんとなくしっくり融合していて、全体的に違和感なく纏まっていました。
同時期の他の展示も一気に鑑賞可能
オノ・ヨーコさんの個展は1階のみ、2階では様々な時代のグラフィックや当時の最新鋭技術の紹介する「THE IMITATION GAME: VISUAL CULTURE IN THE AGE OF ARTIFICIAL INTELLIGENCE」を開催中でした。
年代を追ってグラフィックや技術の変化や進歩を追っていくので順に沿って番号が振ってありましたが、皆さん順番に囚われず好きに観て回っていたようです。
『2001年―宇宙の旅』で描かれているHALというコンピュータがどんなものなのか詳細な説明があり、とあるシーンにグラフィックをアレンジしてみたアート映像を小さな部屋で流していました。その他、映画に描かれたその当時考え得る限りの未来の先端技術などを追っていく展示もあり、現実が想像に追いつき、抜いていく過程がわかって面白かったです。
3階4階は次の展示の準備中、5階では「FOR ALL TIME: THE SHAKESPEARE FIRST FOLIO」という展示が開催中でした。これはファースト・フォリオと呼ばれるシェイクスピアの戯曲をまとめた出版物の展示で、セカンドとサードも一緒に展示されていました。高齢者が沢山おられたので、これを目当てで観に来られた方もおおかったのだろうと思います。
それにしても、この料金で開催中の展示が全て観られるのは本当にお得だと思いました。本当にじっくり鑑賞するなら丸一日必要な程の濃さです。様々な展示は会期時期をずらして重ね、どれかをリピートしつつ新しい展示を鑑賞することが出来るように考えられています。こうやってアートや文化をじっくり養成していくことが市民の豊かな生活を創り出す要素の一つなのだと思います。素敵な美術館でした。
因みにスーベニア・ショップでのオノ・ヨーコさん関連の商品は思ったより少なかったです。それが今回だけなのか、こちらではスーベニアにする商品は常に少ないのか、その辺りはまた今後調べてみたいと思います。
バンクーバー在住やこれから来られる方でアート好きの方は是非この機会にオノ・ヨーコさんの個展に行ってみてください。お勧めです!
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