円安などの影響により、物価がどんどん上がっていますね。ガソリンは毎週のように過去最高値に近づき、一部では1リットル200円を超えたところも・・・
でも考えようによってはこれはチャンス!!とばかりに、『出稼ぎ留学』なる特集が各種メディアで組まれています。
円安の今、海外でアルバイトをしたら本当に稼げるのでしょうか?
まず前提として、外国の通貨(ドルなど)の価値に比べて円の価値が高くなることが「円高」、反対に低くなることが「円安」と言われます。
例えば、円相場が1ドル=100円から1ドル=90円になれば、円の価値が上昇したことになるので「円高」と呼ばれ、1ドル=110円となれば、「円安」と呼ばれます。同じ1ドルの物を買うのに、90円で買えるか110円で買えるかなので、大きな金額のものを買うときにはかなりの差がでますね。
カナダワーキングホリデーの制度とは?
ワーキング・ホリデー制度とは、二国・地域間の取決め等に基づき、各々が、相手国・地域の青少年に対し、休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。各々の国・地域が、その文化や一般的な生活様式を理解する機会を相手国・地域の青少年に対して提供し、二国・地域間の相互理解を深めることを趣旨とします。
(参考:外務省ワーキングホリデー制度より)
つまり、長期間の勉強や正式な就労、永住権などを目的とするのではなく、若い方が国際交流のために渡航し、生活するのに必要なお金を合法的にアルバイトして稼いだり、生活に困らない程度の語学力をつけるために語学学校などに通ったりして英語を学ぶチャンスがあるよという制度です。
カナダワーキングホリデーのお仕事は?
カナダで働くわけですから、通常お仕事をするには英語力が必要になります。ここでは、英語力別に人気のお仕事についてお伝えしますね。
英語力上級レベル(英検準1級、TOIEC750以上、IELTS5.5、TOEFL61程度の会話力必須)
現地のカフェ(スターバックス、ティムホートンなど)、レストランでの接客業や洋服や雑貨屋さん、旅行会社やホテルの予約担当(ホテルや航空会社、お客様とのやりとり)など現地の方とコミュニケーションを取りながら働くことができる仕事が多いです。
※オフィス系のお仕事は長期採用や経験者を希望する企業が多いため、ワーキングホリデービザでの求人は少なめです。
英語力中級レベル(英検2級、TOEIC650以上、IELTS4.5,TOEFL52程度)
日本人向けツアーガイド、ドライバー、現地のレストランのキッチン、ホテルのベッドメイキング、ハウスキーパー
※現地の方の指示が正確に聞き取れ、日常会話ができれば、お仕事はだいたい見つかります。チップが貰える仕事も多いので、時給+@で収入もあります。
英語力初級
日本食レストラン、日本人向けのお土産屋さん
※日本人のお客様が多く、ホールもキッチンも日本人スタッフのため、英語力は不要です。
レストランはホールだと多少英語力がある方が優遇され、全くできなくてもキッチンのお仕事をすることができます。日本食を食べられることもあり、とても人気があります。
番外編
とにかく給料が良いと言われているが、ファーム(農業)の仕事。体力勝負ではありますが、野菜や果物のピッキングでは、1ヶ月50万近くを稼ぐことができると言われ、遊びに行くところも無いのでお金を使わないですみます。6月-9月に仕事が集中するので、それ以外は都会で働くのも良いですね。
カナダワーキングホリデーでどのくらい稼げる?
日本は物価が上がってもこの先20年お給料が上がらないと言われています。そこで、この機会に海外でがっぽり稼ぐことができるという『出稼ぎ留学』と特集されているわけですが、
実はここが大きな落とし穴・・・
カナダワーキングホリデー明暗を分けたものは?
美容師(25歳、美容師歴3年、英語力初級:語学学校1ヶ月)
よかった事
- 技術があるので英語ができなくても雇ってもらえる(オーナーが日本人だった)
- 英語に困ったら、英語が堪能なスタッフに訳してもらいイメージなどを聞ける
- 日本人の美容師は大人気で、スタイリストになって3年目だが月25-30万+チップ10万は稼げたので収入は日本の2倍
- ハサミなどの道具は持参、薬剤もあまり日本と変わらなかった
- 日本でのスタイリスト経験は2年くらい、カットモデルを探して毎日声をかける日々だったが、カナダではすぐに働くことができ、早朝深夜の練習やモデルなどを探さなくて良い
悪かった事
- 日本人スタッフと働き、通訳もしてもらえるので、結局英語力がとても中途半端。聞き取れるけれど話せない
- 日本人スタッフのいるお店は料金が高いので、意外と日本人のお客様が少なく、白人やヒスパニック系のお客様が多いため切りやすい、技術は下がらないが上がりもしないと思う
レストラン・カフェ接客(21歳、大学生、英語力上級:語学学校に6ヶ月通学、TOEIC780、IELTS6.0)
よかった事
- お客様と日常的に話すことが多く、スタッフからの指示もバンバン飛ぶので、リスニングと会話力が驚くほどあがった
- 仕事が終わったら飲みに行ったり、休日は遊びに行くので友達の輪がとても広がった
- チップが貰えるので、チップだけで家賃以外の生活費を賄えた。チップが欲しくて、全力笑顔が身についた
- 頑張っていたので、店長が推薦状を書いてくれることになり帰国後の就活に使えそう
- (帰国後は外資系ホテルに就職したい、日本で経験を積んで海外のホテルに移動希望)
悪かった事
- 日常で使える英語は身についたが、丁寧な英語やビジネスレベルの交渉などは難しいと感じる。帰国までにIELTSを再度受験し、6.5に伸ばしたい
- 日本より時給は高いし、チップもあるので稼げた気になっていたけど、物価(特に家賃)が高すぎて、収支はトントンという感じ
日本食レストラン(29歳、WEBデザイナー、英語力初級:語学学校3ヶ月)
よかった事
- 英語力がなくても人手不足でアルバイト先がたくさんあり、条件が良いバイト先を選ぶことができた
- 賄い(まかない)が出るので、出費を減らすことができた
- バイトは最低賃金、チップも少ない、WEBデザインの仕事を日本からもらうことも出来たので、ギリギリ生活はできた感じ
※日本はチップ文化がないため、日本人のお客様はギリギリのチップしかくれない。キッチンの仕事だったが、その日ホールのスタッフがもらったチップをスタッフ全員で分けるお店だったので、+ 1000円くらいは貰えたそう。
悪かった事
- 年齢のこともあり、転職に活かすために英語力を身につけたかったが、英語力が上がらなかった
- バイト先以外でできるだけ英語を使おうとしたが、バイト中は結局ずっと日本語なので、留学前に思っていたほど上がらなかった
- 帰国後の就職活動には全く活かせない
- 物価が高いので、収入はカツカツ、手出しが必要で貯金を切り崩した
- 少しでも家賃を浮かせるために、8人でハウスシェアをしてリビングに住んだのでプライベートは無かった
カナダ留学は目的に合うプランを選ぼう
ワーキングホリデーはその性質上、必ず英語力が伸ばせるとか海外らしい生活を送ることができる事を確約することができません。
費用面も気になるところですが、将来英語を使って色々なことにチャレンジしたいという選択肢を広げたいのであれば、プランを見直す必要があります。
すでに英語力が高く、コミュニケーションもそこそこ取れるということであれば、語学学校で留学生だけで生活するのではなく、現地の方と積極的に関わることができるプランを選ぶのも良いでしょう。
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