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【カナダ先住民迫害の歴史】National Day for Truth and Reconciliation

NDTR

【カナダ先住民迫害の歴史】National Day for Truth and Reconciliation

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Published : 2024年09月24日

カナダでは、毎年9月30日は「National Day for Truth and Reconciliation(NDTR)」という祝日で、反省、教育、追悼のための日です。「オレンジシャツの日」としても知られるこの祝日は、先住民コミュニティとの和解の過程において、収容学校の歴史に向き合う重要な一歩となっています。NDTRの創設は、寄宿学校に強制収容された先住民の子供たちに加えられた残虐行為を明らかにした真実和解委員会(TRC)の勧告に従ったものです。NDTRは、植民地支配の過去を認め、償うというカナダの現在進行形の取り組みにおいて、不可欠な要素となっています。

NDTRの歴史と起源

NDTRのルーツは、2015年6月に発表されたTRCの調査結果にあります。TRCはインディアン寄宿学校和解協定(Indian Residential Schools Settlement Agreement)の一環として設立され、1800年代後半から1996年にかけて15万人以上の先住民の子供たちが家族から引き離され、体系的な虐待の記録を目的としています。子どもたちは強制的な統一化を強いられ、言語や文化を奪われ、虐待が横行した事実があります。

TRCが発表した94の行動呼びかけのひとつは、被害者とその家族、そして地域社会を称える法定祝日の創設であり、収容学校の歴史と遺産を公にすることが、和解プロセスの重要な要素であり続けることを保証するものです。国民の祝日になる前の9月30日は、オレンジシャツデー(#EveryChildMatters)と呼ばれ、収容学校の影響の認識を高めるために2013年に始まった草の根活動でした。この日は、Stswecem’c Xgat’tem先住民族の一員であり、元住宅学校の被害者であるフィリス・ウェブスタッドに触発されたものです。彼女の、登校初日に新しいオレンジ色のシャツを奪われたという話が、多くの先住民族の子供たちが経験する喪失感の象徴となりました。

NDTRはカナダ全土でどのように認識されているか

NDTRは、地域によって形は異なるものの、カナダ全土で行われています。連邦の法定休日であるものの、すべての州や準州がこの日を法定休日として制定しているわけではありません。それにもかかわらず、この日は先住民との連帯を示し、教育、追悼、そして理解を深めるためのイベントや活動が幅広く行われています。

教育プログラム

カナダ全土の学校、大学、地域団体は、先住民の歴史、収容学校での虐待、現代の先住民問題に焦点を当てたイベント、ワークショップ、セミナーをしばしば開催し、和解の意義やカナダの植民地時代の過去を理解することの重要性を生徒に教えています。

追悼行事

多くの地域で収容学校学校の被害者と故郷に帰れなかった子供たちを称える記念式典が開催されます。このような行事では、被害者による演説、先住民のパフォーマンス、太鼓演奏などが行われます。参加者は連帯と追悼の印としてオレンジ色のシャツを着ることが奨励されています。

芸術的表現 

カナダ全土で、先住民のアーティストやクリエーターがこの日を利用して作品を発表し、多くの場合、回復力、文化の存続、収容学校の歴史などをテーマにしています。展覧会、映画上映、パフォーマンスは、先住民の経験の理解を深めるのに役立っています。

メディア報道

NDTRには、多くのメディアが特別番組を制作し、収容学校の歴史、植民地主義が現在も及ぼしている影響、そして被害者の話に焦点を当てます。ドキュメンタリー、インタビュー、パネルディスカッションは、一般の人々を教育し、和解の問題を国民的な話題の最前線に据え続けることを目的としています。

どのようにサポートできる?

トロント

  • オレンジシャツ協会またはトロント歴史博物館のオンラインストアでオレンジシャツを購入し、先住民族コミュニティを支援する。
  • カナダ国立映画制作庁(National Film Board of Canada)の先住民映画コレクションから入手できる映画やドキュメンタリーを見る。
  • ネイサン・フィリップス・スクエアのトロントの看板をチェック。ユネスコの「国際先住民言語の10年」を記念して制作された、トロントを拠点に活動するアーティスト、ジョセフ・サガジによるアートワーク「Rekindle」が描かれている。

バンクーバー

  • フィリス・ウェブスタッドの物語を記念してオレンジ色のシャツを着る。
  • xȓic̓̓m Gardenで行われる聖なる火の儀式と、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)バンクーバーキャンパスで行われる第4回世代間マーチに参加する。
  • グランビル・アイランドで開催される先住民アーティストによるArts Umbrellaワークショップに参加し、カナダと先住民の歴史について学び、考える。

参照:Government of Canada – National Day for Truth and Reconciliation, Government of Canada – Truth and Reconciliation Commission of Canada, UBC – Honouring The National Day for Truth and Reconciliation, City of Toronto – National Day for Truth & Reconciliation

出典:CISM

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