法定休日(Statutory Holiday)は、カナダの労働法に基づき、有給休暇として従業員に与えられる重要な権利です。この記事では、休日の種類や給与計算方法、従業員と雇用主の義務について詳しく解説します。
1. 法定休日(Statutory Holiday)とは?
Statutory Holiday(公的休日)は、従業員が有給で休む権利がある日として制定されており、文化的、歴史的、宗教的な重要なイベントを記念します。例として、カナダデー(7月1日)や感謝祭(10月の第2月曜日)が挙げられます。
2. 連邦と州・準州の法定休日の違い
カナダでは法定休日は、連邦レベルと州・準州レベルの2種類があります。
- 連邦休日:連邦法で定められた休日で、銀行や通信など連邦管轄の職種に適用されます。
- 州・準州の休日:各州や準州が独自に定めた休日。州ごとに異なるため、居住地による影響を受けます。
3. 2025年の主な法定休日一覧(連邦)
- 元日:1月1日(水)
- グッドフライデー:4月18日(金)
- イースターマンデー:4月21日(月)
- ビクトリアデー:5月19日(月)
- カナダデー:7月1日(火)
- レイバーデー:9月1日(月)
- 真実と和解の日:9月30日(火)
- 感謝祭:10月13日(月)
- リメンバランスデー:11月11日(火)
- クリスマス:12月25日(木)
- ボクシングデー:12月26日(金)
州や市の追加休日については、勤務先の所在地に応じて確認が必要です。
4. 法定休日に関する給与の計算方法
フルタイム従業員の場合
- すべての法定休日に対して有給休暇が保証されています。
- 法定休日が通常の休養日に重なる場合、多くの場合、次の勤務日に振替となります。
パートタイム従業員の場合
- 法定休日に勤務する場合、割増賃金(通常時給の1.5倍以上)が支払われます。
- 有給の適用方法は、勤務時間や雇用契約に基づきます。
臨時・契約社員の場合
- 法定休日の給与を受け取るには、法定休日の前日または翌日に勤務していることが条件です。
圧縮勤務スケジュールの場合
- 勤務時間が法定休日の労働基準に満たない場合、差額の調整が必要になることがあります。
5. 注意点と従業員の義務
- 法定休日に関する詳細な権利と義務は、労働契約や労働組合の規約を参照してください。
- 雇用主は、勤務先の管轄区域に基づき適切な補償を提供する責任があります。
- 法定休日に関連する問題が発生した場合、各州や準州の労働基準法(Employment Standards Act)を確認し、必要に応じて労働局に相談しましょう。
カナダの法定休日は、労働者が休息を取る権利を尊重し、給与を公平に受け取るための重要な制度です。法定休日を最大限に活用し、雇用契約を正しく理解して働きやすい環境を築きましょう。
参照:Government of Canada – Public Holidays
出典:CISM